一宮地域では「みんなで暮らすまちいちのみや」を考える取り組みとして、「いちのみや地域交流会」を開催しました。
一宮南小学校1年生の児童たちが校外に出て、地域住民の方々との交流を通してその街に暮らす人の気持ちを知り、「みんなで暮らすまち いちのみや」を共に考えることを目的としています。
第1回(6月)、第2回(9月)は小物作りや昔の遊びを行ない、児童と地域の方々との関係づくりから始めました。
第3回(10月)には、「私たち僕たちの住んでいる所には何があるかな?」と地域の方々とマップづくりを行いました。

地域の中でここには「温泉がある」「商店がある」「保育園がある」「消防の詰所がある」などたくさんの意見が出され、それらを絵にしてマップを作成しました。


また、地区によっては「いのししがいる」「クワガタがいる」など、大人とはまた違う視点もありました。

そして、第4回を12月15日開催しました。前回作ったマップをもとに、地域の方からどのように生活をされているのかについて話を聞き、「自分に何ができるのか」を考えて発表会を行いました。

児童たちは、発表の資料づくりのために、地域の方がどのように生活をしているかはもちろん、生活を送っていて大変なこと、不便なことなど多くの話を聞いてきました。
このような話から、自分にできること、大人にしてもらいたいこと等を一人ずつ書き出し、マップと重ね合わせました。
特に印象的だったのが、「農業をしてくれる人が少なくなって困っている。」という地域の方からの言葉に、「農業をしてくれる人を探す。いろいろな作物をたくさん作ったら良い。」という考えが出されたことでした。

「病院が近くになくて困る。」という地域の方の困りごとに対しては、「お金を貯めて病院を建てる。」という考えが出され、また、「新しい道に事故が多いという話があったため信号をつける。」という発表もありました。
今回のいちのみや地域交流会を通し、児童たちは、「地域には何があるのか」ということや、「自分はたくさんの人と一緒に生活している」ということなどに気づくことが出来たのではないかと思います。
また、地域の方とも顔見知りになり、町で顔を合わせた際には満面の笑みで手を振り、あいさつしあうような関係になったそうです。
小さなことですが、地域づくりのひとつになったのではないでしょうか。
今回は、校内ではなく地域に児童が出向いていき、「地域の方と交流しながら一緒に地域を考えていく」というステップで福祉教育から地域づくりにつなげていくことが出来ました。
今後もさまざまな事業を通して、また、地域の方々の声を大切にして、ともに考え、行動し、地域づくりを進めていきたいと思います。
一宮地域 宮下