7月8日(金)一宮中では1年生を対象に福祉講話が行われました。
先生方より
「病気や障害等と真摯に向き合いながら生活を送られ、前向きに進んでいくことの大切さを伝えてもらいたい」というご希望から、
今回は八代町在住の北嶋 英子様・恒男様ご夫妻を講師としてお迎えしました。
北嶋 英子様は※ALS(筋萎縮側索硬化症)という難病の方です。
講話の際には、まず介護者であるご主人の恒男様に病気の説明や療養の経過をお話しいただきました。

続いて英子様ご本人に「ALSと共に生きて」という題でお話しをしていただきました。
まず、コミュニケーション手段として使用している文字盤を実践していただき、紹介をしていただきました。

次に音声付パソコンを使用し、現実を突き付けられた時の苦悩や様々な決断、前向きに頑張ろうとするきっかけや今目指していること等をお話していただきました。
生徒の皆さんからは
「難病と闘って精一杯生きようとしている人がいることを知り、自分の命の大切さに気付くことができた。」
「たくさん大変なことを乗り越えたきたからこそ、言える気持ちを教えてくださったことに感謝したい。」
「どんなにつらいことがあっても、いろいろなことに挑戦して頑張りたい。」等の
感想が聞かれました。
今回のこの講話を通して、生命の尊厳や生き方について学ぶことができ、それぞれの立場や心情を理解することがもちろん、思いやることの大切さや互いに支えあうことの素晴らしさについても知ることができたのではないでしょうか。
今後も引き続き、学校や様々な機関を連携を取りながら、
児童・生徒の皆さんの希望や先生方が望まれている福祉教育ができるように
一緒に考え、実践していきたいと思います。
後日、北嶋様ご夫妻に一人ひとりの生徒からの感想文を先生から預かり、お持ちしたところ、
「中学生がここまで考えてくれてよかった」と一つひとつお二人で涙を流しながら読まれていました。
この様子を見て、生徒の皆さんと北嶋様ご夫妻をつながせていただきました社協職員も胸がいっぱいになり、改めて思いやりの大切さに気づくことができました。
これからも、福祉教育を通して、発信していきたいと思っております。
※ALS(筋萎縮側索硬化症)とは?
手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がどんどん痩せて力がなくなっていく病気。筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経だけが障害を受けるものである。また、原因も不明で、現在治療法の開発が待たれている。全国に9000人ほどの患者がおり、山梨県には現在50名の患者がいる。
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