3月27日、午後1時30分から、笛吹市学びの杜みさかに於いて、「障がい者の権利擁護」研修会が開催されました。これは笛吹市の委託を受け、支援センターが開催しています。
講師は、國學院大學法科大学院教授 で弁護士、また全国権利擁護支援ネットワーク代表を務める佐藤彰一先生でした。
司会者は、当事者家族会の高野さんです。


研修会の前に、協賛である笛吹市自立支援協議会の小林会長から佐藤先生の紹介をして頂き、また笛吹市福祉総務課飯島課長さん、笛吹社協の橘田常務から開会挨拶を頂きました。

まず、津久井やまゆり園の事件を説明。そこから、権利擁護とはなにか、を丁寧に説明してくれました。


また、佐藤先生にも、障がいを持つ家族がいる事で、普段の生活の中での家族との様々なエピソードを話されました。一緒に外出した時の話、様々なことを決める時、親亡き後のことをどう考えるか等。周りの人達がどのように関わり、どのように対応するか。いずれにしても、とにかく多くの人や機関に関わってもらうこと、と説明しました。
会場の中にも同じ環境で生活する方は、時には涙を流しつつ、また時には大きく頷いて、話に聞き入っていました。
佐藤先生は、「津久井やまゆり園の事件は、この施設のあり方、犯人の背景、地域や入所者家族など、様々な状況を手繰っていくと、差別や偏見が元になっていると思う。ではその偏見や差別はどこから生まれるのだろうか。 結局はその地域の問題であり、我々一人ひとりの問題である。」と説明してくれました。



私たちの中にある差別。偏見。
他人事のように、どこか遠くの地方で起きたことと思えていた事件。
こうやって並べて説明を受けることで、差別や偏見は誰もが意識し、日常の生活の中で振り返ってみていく必要があると、実感した研修会でした。
研修会の後では、基幹相談支援センター職員と社協の地域福祉課の職員の交流会を行いました。いつもの業務の中で感じている権利擁護への思い、法律などの専門的な話し等を分かりやすく話していただけました。
平成29年度もまた、障がいに関することを学ぶ啓発研修を開催する予定です。多くの参加をお待ちしています。