今年度の笛吹市自立支援協議会の相談支援部会では、昨年に引き続き事例検討会を開催します。今年度も弁護士を講師に迎えた障がい者虐待防止の研修会なども含めての2ヶ月に1度の部会です。
今回のテーマは、「アルコール依存傾向のある知的障がい者への支援について」というタイトルです。
今回も、各相談支援事業所の相談支援専門員をはじめ、社協の地域事務所の相談員、後見センター相談員、障害サービス提供事業所の職員、笛吹市成人担当保健師、障害担当の職員等、障がいに関わる様々な分野の職員が参加され、話し合いを行いました。
事例に登場する当事者さんは、若い時の失敗からアルコールに依存するようになり、それは今でも続いています。仕事の都合で県外に住んだり、両親が亡くなった後にも様々なトラブルがあったりと、じっくり落ち着いて生活を組立てることが難しかったことが分かります。
本人が望む生活とは何か。家族の意向との食い違いは何か、その違いはどこから発生したものなのか。それを権利擁護の視点、保健医療の視点、使えるサービスの限界などの視点から掘り下げていきます。

これら出てきた意見を分析し、再統合する中で、改めて本人の気持ちを掴みつつ、それを現実化するためにはどのような手法があるのかのアイデアを出していきます。
事例検討会にはルールがあり、「出された意見を否定しないこと」「意見を出す際には、なぜそのように考えたのかを説明すること」「ありえないアイデアでも出してみること」などがあります。大事なのはケース会議では無いので、どこに住んでいる誰、ということも伏せて、参加者が自由な立場での検討です。そんなところから、思いがけないヒントが出てきたりします。
9時30分に開始し、11時30分までの2時間。様々な視点での意見があり、最後に事例を提供してくれた相談員さんにお返しします。
この事例検討会をはじめ、各種研修会に参加したい希望がある方は、笛吹市基幹相談支援センター(055-262-1274)まで、ご連絡していただけるとありがたく思います。
相談支援部会長 鈴木勝利