峡東3市の笛吹市、山梨市、甲州市では、障害者が住み慣れた地域で安心して暮らしていけるようにすることを目的として、様々な拠点事業を展開しています。
今回は専門的人材の確保を目的に、峡東3市に関わる様々な障害福祉事業所の方が参加し、「語り合う研修会」が実施され、その中で「権利擁護・虐待について理解を深めよう」と言うことで、権利擁護についての講義を担いました。

10月に行われた虐待勉強会には、以前、自分が研究し作成した車椅子ベルトが身体拘束(ベルトで車いすに体を縛り付けること)になるのでは、という指摘を受けたことがありました。その事例を用いてどのような経緯でベルトを使ったのか、その効果はどうなのかを紹介しました。その時は、高橋由美弁護士に説明を受けながら、虐待になってしまうポイント、また虐待にならないための方法を皆で学びました。
その後の意見として、「動きを規制することが虐待なら怖くなった」等の感想があり、真面目に取り組めば取り組むほど、ギャップに苦しむことが分かったのです。
そこで、次は権利擁護という視点で身体拘束を捉えてみることが必要ではということになり、今回の研修会が開催されることになりました。
2月28日9時30分より、会場をスコレーセンターとして研修会が開催されました。
まずは10月の際の事例を元に、身体拘束が虐待なのかの講義を行い、また違う事例を提示して、5分ほどのグループワークをしました。この事例では、介護中に転倒をしてしまった利用者への「不適切な対応」と言うことで指摘を受けたが、ではどこが不適応なのか、どうすれば良いのかを皆で話し合いました。
その後には、勝沼スカイコートから「身体拘束についての取組実践」の発表を聞き、身体拘束に限らず、グループワークで様々な施設毎の取組の意見交換をしました。
後半では、「人材確保をどうしているか」「自分の事業所をPRしてみよう」というグループワークを行い、各施設でどのような取組をしているかの意見交換を行いました。

9時30分から12時までの、短い間の研修会でしたが、話が尽きることなく、様々な取組や意見の交換があり、あっという間の時間でした。身体拘束だけでも1時間では足りないほどの内容です。各施設で起きてはならない「虐待」。どうしたら皆で防ぐことが出来るのか、利用者の権利が侵害されず、安心して暮らすことが出来るのか。
もしこういった研修や勉強会を実施する際に、皆さんのお手伝いが出来ればと考えています。いつでもお声をお掛けください。皆で考え、学ぶ場を一緒に作っていきましょう。