笛吹市では、障がい児者に関わる事業所や関係機関が協議を重ねる場である自立支援協議会に、事務局として参加しています。自立支援協議会には部会や連絡会がありますが、そのうちのひとつ、当事者家族部会の勉強会に参加しました。


当事者家族部会は、笛吹市内に在住する障がい当時者やその家族、それに関わる地域の支援者が参加しています。毎月1回の部会を通じて、当事者と家族の思いを話し合い、形にしていく部会です。市長に直接声を届ける交流会や、防災に関する活動、市内のバリアフリーの協議などを実施しています。
5月の部会は、地域活動支援センター(以下地活)についての勉強会でした。昨年までは、笛吹市内では地活1型が2箇所、地活3型が3箇所ありました。しかし、昨年度には地活1型が1個所、地活3型が2箇所のみとなってしまいました。それも、いずれも社協のみが委託運営をしている状況です。
地活はその地域の状況により自由に運営されています。勿論大まかな設置基準はあり、1型は1日20人、3型は1日10人以上の利用定員とされています。1型は様々な活動プログラムを用意していますが、基本はいつでも誰でも自由な利用が出来ます。勿論、他の福祉サービスも使いながら、地域の状況に合わせた活動にも参加出来ます。開館時間内なら、ちょっとの時間のみ来所され、話だけして帰るという利用もあります。
ここ数年で、障がいに関する様々な事業所が笛吹市内でも増えており、利用される方々が「選べる」状況になってきました。以前は、例えば精神系病院を退院される場合、まずは地活を利用して、地域に慣れてから自分に合った固定のサービスへ移行する方が多かったのですが、今は退院直ぐにサービス利用する等も増えてきました。
また、特に新型コロナでサービスの利用控えが進み、自由な活動よりも活動範囲や内容を固定されることを望まれる場合も多く、地活利用のメリットを知らない方も増えてきています。
そんな中、ここで改めて地域の資源のひとつとしての地活って何だろうか、ということをテーマに、当事者家族部会でも勉強会をすることとなり、センターで1時間ほど講義をさせていただきました。

まずは、昭和の時代にあった授産施設や小規模作業所から、より地域での生活と活動を意識した施設へと移行してきた背景や、社協が提供する地活の様々な様子を皆さんにお伝えしました。当事者家族部会の中には、ご自身の家族のために小規模作業所を立ち上げ、頑張って来ていらっしゃった方もいます。こういったことを振り返りながら、現在の制度の中での地活を紹介しました。
地活は多機能でありながらも、地域の方が歩いて通うような生活圏にひとつあることが求められています。職員配置も2名と限りがあり、独立して運営するのはとても厳しい施設です。しかし、使い方によってはとても便利だし、皆さんの希望によっては事業の形を変えて運用することも出来ます。また、様々な利用形態に合わせたサービスを紹介する中間的利用も、生活相談が出来る相談員が居るからこそ出来る機能でもあります。

地活は、新型コロナ禍の中でも運営を継続しました。障がいの方々が引き籠らないよう、感染対策を十分取った上で、安全に利用が出来るようにしてきました。集団になる事業や行事は調整しながら、代替えの事業など組み合わせて、こういう時期だからこそ寄合場所になるように運営をしてきたこと等を話しました。
昨年までは石和の中心部にあり、比較的立ち寄りやすい場所にありましたが、今は春日居に移転してしまい、ふらっと立ち寄れる環境では無くなってしまった方も居て、利用者数も若干減っています。
皆さんが安心して利用できる施設であることを目指していますので、どうぞ利用をしてみてくださいとお誘いをしました。
今回は当事者家族部会での地活の紹介をしましたが、支援センターでは障がいについての様々な情報提供も出来ますので、色々な機会で障がいについてのこういった機会がありましたら、支援センターまでご連絡をお願いします。