ジチョーです。

今日は障がい者差別を考える、という紹介です。
障がい者差別解消法とは、種がいのある人が、職場や様々なところで差別待遇を受けたり、入店拒否など店舗でのサービス等を拒否されたりするなどの人権問題が発生しています。政府はこの問題を捉え、「障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しあいながら共生できる社会にしましょう、ということから、この法律を施行しました。
ただ、差別とはいったい何でしょうか。大概の方に「あなたは障がい者を差別していますか?」と聞いても、「そんなことはしない」と胸を張って答えると思います。
でも・・実は様々な場面で、「差別」は発生しています。
今日はその差別の解消に向けた取り組みです。
さて、支援センターのトイレですが、石和ふれあいの家から春日居福祉会館に移転をした際に、笛吹市にお願いしてトイレを改装してもらいました。以前は和式でしたが、洋式トイレに代わっています。館内にはもっと広い多目的トイレはありますが、作業をする部屋の近くに楽に行けるトイレが必要だったのです。
これも、障がい者差別の解消です。
実はジチョーの私も、障がい者手帳を持つ下肢障がい者です。足首の障がいにより和式トイレが使えません。和式トイレだけでは、私のような障がい者が安心して施設を使えません。ということは、障がいを理由に安心して施設が使えないという事実なのです。
障がい者の差別問題は、こういうところに潜んでいます。無意識だから起こっているのです。
さて、このセンターにあるトイレ。もう一歩の対応を目指そうということで、ドアノブを交換しました。今までは丸い、どこにでもあるドアノブに滑り止めを装着して、だれでもドアを開けられるようにはしていました。
支援センターを利用される方が多く使うことにより、ドアノブにガタが生じました。そこで、せっかく修理するなら、ここも障がいの方がより使いやすいものにしようと思ったのです。今までの丸いドアノブは、握力がある方なら「普通」に使用できます。しかし、手の力が無い障がいの方は、握って回す方式はとても辛い。そのため、ドアノブをレバー式ノブにしたいと画策しました。

今までのノブを外しましたが、なるほど錆が進行し、緩くなっています。それに、内部構造がとても大きい。素人工事ですが、金具類を外して、レバー式のノブとなりました。
なぜこれが障がい者差別解消になるのか、と疑問に思う方もいらっしゃると思います。でも、実際に手の関節の痛みが強い方には好評でした。
ドアノブの交換だけなら、30分もあれば出来てしまう工作です。今回は、この古い形式のカギであり、外した穴がとても大きかったため、穴埋めの工作に時間を取られてしまいました。まあ、でも素人工作にしては、上出来ではないでしょうか。
つまり、差別解消は、ちょっとした気遣いなのです。自分にとっての「普通」を疑い、障がいのある人ってどうしているんだろうと思う気持ちから、この配慮は始まります。
誰でもお年寄りになって、体に不自由なところは出来るものです。今日健康でも、明日は同じとは限りません。私もそうでしたから。
今や、人口の約1割は、何らかの障がいを持っていると言われています。今まで、障がいがあることで、外に出るのも嫌だなと思う人も、何かのきっかけで外に出るようになってきています。そこに、皆さんのちょっとした気遣いがあれば、更に多くの方の活躍する場ができるかもしれません。ちょっと、振り返ってみませんか。