
令和6年6月24日に学びの杜みさかで、「障害のある子の親なきあとと成年後見制度」をテーマに研修をさせていただきましたこちらの研修は、障害者家族会の方々の主催のもと行っています。
障がいのある子や支援が必要な子の家族の方は「親なきあと」について、不安を抱えている方が多くいらっしゃいます。成年後見制度の活用方法は対象となる方によって様々ですが、今回は親なきあとの課題の一つである「将来お金に困らないための準備で何が必要か」や、親なきあとの子に法的な対応が必要になった場合(入院や施設の契約、金融機関の入出金など)に備えて成年後見制度の紹介を中心に行いました
参加者の方からは、「制度を使い始めるタイミング」や「成年後見制度は相続などの課題が解決すれば終了することができるのか※」(※現状の法制度では一度選任されると本人が病気などから回復し判断能力を取り戻すか、亡くなるまで続きます)など、様々なご質問を頂きました
今回は障害児者家族会の方からのご希望もあり、笛吹市内で活躍されている市民後見人の出ッ所雅美さんに「地域で成年後見制度を利用し、市民後見人さんに支えられながら自分らしく生活されている方」についてご紹介いただきました
出ッ所さんより、「市民後見人として普段から同じ市民の立場で対象者に寄り添いながら、日常の小さな対応から本人にとって大きな出来事(相続や墓じまいなど)まで支援をしている」など市民後見人活動の実際をお話しいただきました。また、「成年後見制度をはじめ、今のうちから様々な地域の人や支援者とつながっておくことが、障がいのある子の親なきあとの安心した生活につながる」ということをお伝えいただきました
また、今すぐ出来ることの一つとして、「自分らしさノート」について改めてご紹介しました。これは、平成30年頃に今回研修をさせていただいた笛吹市障害児者家族会の方々や市内のNPO法人と一緒に、笛吹市の委託のもとに作成したものです。親にもしものことがあった時に、子供の支援者や周りの人たちに子どものことを伝え、親なきあとに子どもが自分らしく暮らすことができるためのノートです。これらのツールが、親なきあとの準備としてご活用いただけると幸いです。

後見センターふえふき TEL055-265-5182