1月15日9時30分より、笛吹市役所にて今年度の相談支援部会の虐待勉強会を開催しました。
これは、笛吹市自立支援協議会相談支援部会で企画した研修会の一つで、毎年1回、虐待・権利擁護をテーマにした勉強会を開催しています。
また、地域生活の維持を目的とし、峡東3市にて行っている「地域生活支援拠点事業」の研修会も兼ねているので、参加者も相談員のみならず、様々な職種の方が参加する勉強会となっています。基幹相談支援センターと一緒に、講師の依頼や内容検討を重ね、毎年テーマを変えながら実施しています。
この日も参加者だけで40名以上。皆さんの虐待に関する意識の高さが伺えます。
今年も高橋由美弁護士を講師に迎えて、12時までの勉強会となりました。
今回のテーマは、高次脳機能障害の夫とその妻と子どもの家庭に起きた事例です。
実はこれ、以前に弁護士会と社会福祉士会の合同勉強会で事例として検討した事例を元にしています。弁護士会と社会福祉士会は定期に権利擁護に関する勉強会を実施していますが、この事例がとても興味深い事例となっており、是非峡東地区の皆さんにも体験して欲しいと思い、高橋先生に無理言って実現してもらいました。
事例の始まりは「よくあるような」事例だったのですが、時間の経過の中で、この家族の様子が変わってきます。小さな事件だったはずなのに、いつの間にか裁判に移行するほどの虐待事件になっていました。さて、この事例は、障がい者虐待として、どのように誰が取り上げ、どのように解決していけば良いのか。
この日は6つのグループに分かれ、グループ内で検討するスタイルにしました。時間軸で3つのエピソードに分けて、後から高橋先生に解説していくスタイル。最後に明らかになったエピソードでは、会場内がどよめくほど。
各グループでは真剣なトークが。色々な角度で見てみると、矛盾点だらけ。勿論これは事例ですので、細かい内容での検討ではなく、概略だけの事例です。でも、これだけ深く検討が出来るのは、様々な現場で皆さんが体験しているからなのでしょう。正に模擬体験での学習。出来ればこんな難しいのは、実体験ではしたくはないですが。
あっという間に12時となり終わらなければならない時間となりました。もっと沢山の時間を使って、もっともっと事例に深入りして、なぜこんな形になってしまったのかを追求したいところでしたが、時間オーバー。終了です。
世の中には様々な事件があり、権利擁護が必要な事が沢山埋もれています。少しでも自信をもってこれらの事項に向かうためには、勢いや生半可な知識で向かうのではなく、しっかりとした知識で対応することの重要性、それもチーム全員で対応する必要性を感じます。
まだまだ現場では勉強が必要です。
この虐待勉強会、年に1回の計画で実施されています。笛吹市内で様々な現場で相談支援を行ってる人なら誰でも参加できますので、次回は必ず参加してください。
それからこれ以外にも、事例検討会や当事者参加での演習も実施しています。是非にも。
笛吹市自立支援協議会 相談支援部会長 鈴木勝利